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変なヤツに逢う…って俺もか?
今日日サイフをスられて街中で追いかけっこをするような愉快な事件はドラマの脚本家だってお断りだろう、俺だってイヤだ
某国のスラム街じゃあるまいし
そんなことを思いながら俺はケチなスリ野郎を追いかける。
世間一般でみても俺は足が早い方だろう、俺とスリの距離がグングン縮まっていく。
「まてコラ そこのフードかぶった野郎!その財布にゃたいして金が入ってねぇぞ!」
嘘ではない、昨日ギャンブルで10万ほど飛ばしてしまった、あぁさようなら10人の諭吉さん
「…」
スリは突然立ち止まった、中身がないと言われたので財布を返すつもりだろうか?
ただでは済まさん 脅したのちたっぷりと金をせびってやる…と思ってしまった自分がみみっちく思えたが、これもそれもドラえもんの道具で何が欲しいって聞かれて、もしもBOXっていいだす奴がいるから悪いんだ!と自分を納得させ、スリの肩をたたく。
「サイフをかえ…」
「キミがにーのみやだネ?」
振り向きざま、俺の言葉に被せるように話しかけてきたソイツは女だった。
というか何でコイツは俺の名字知ってんだ?
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