変なヤツに逢う…って俺もか?

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  フード付きのコート、いや、コートというよりも子供がおばけゴッコとかで使っていそうな大きな布というべきか。 とにかく布のようなものを無駄にかっこよく脱ぎ捨てたソイツは文句なしの美人だった   綺麗な金色の髪を後ろで一括りして垂らし、眼前には高級そうなリムレスサングレスが置いてある。   そいつが着ている服はもちろん靴までもがブランド類にとても疎い二ノ宮でさえ一目で高級品だと分かるような代物だ。   セレブである。 セレブ(笑)ではない。しかも超(スーパー)セレブっぽい、もはや都市伝説級のブラックカードなんてものまで持っていそうだ    こんな金持ちがスリをやる理由なんて一つ   スリル   短絡的な二ノ宮は勝手にそう解釈した。   …なんだかイライラする。俺の許せないものの中に、スリルで犯罪行為をすること がある。   別に自分のように生活のために犯罪をしている人を優越視しているわけではないが、スリルを楽しみに犯罪をするやつは嫌いだ。生理的に と言ったほうがいいかもしれない。   … …ムカツクなぁ…こいつ
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