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「あっ、どうも。
私、疫病神です」
俺の家に居座っていた少女は、まずこう言った。
ボロを着るという言葉がよく似合う灰色で継ぎ接ぎだらけの長袖のワンピースのような服に長いボサボサな灰色の髪、前髪も長く左目は完全に覆われている、唯一見える右目は黒だった。
「今日からあなたに取り憑くことになったから、よろしくね」
次に少女はこう言った。
疫病神?取り憑く?
なんだかよく分からないが、とにかくこの日から、俺の不幸な日々が始まりを告げた。
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