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「しーな……ごめん」
しょんぼりとした低い声が私の鼓膜に心地良く響いた。
この子犬のような彼は、矢澤 汰呂(やざわたろ)
私の彼氏である。
タロの大きな手のひらがあたしの制服の裾をきゅっと掴んだ。
その子供のような姿にきゅんと胸が高鳴る。
「またかわしきれなかったの?…もう大丈夫だよ。」
そして私は野々宮 椎名(ののみやしいな)
タロの彼女である。
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