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四人は無言のままに頷くと、青白い光の消えた武器を手に取った。
碓井一曹は狙撃ライフルを手に取り、ライフルの準備を始める。
碓井一曹のスポッターとして組んでいた隊員はおらず、碓井一曹は自分の勘を頼りに照準器のダイヤルを回していく。
その手際の良さは、三人が思わず関心してしまう程だ。
坂田二曹と卜部二曹は機関銃(ミニミ)の準備をしながら、渡辺陸曹長の指示を待った。
専守防衛を唱える自衛隊は、本来なら敵に攻撃を受けない限り反撃は出来ない。
つまり、今彼らが準備を行っている銃火器類は、目の前にいる悪鬼に攻撃を受けない限り発砲出来ないのだ。
目の前では、武士と悪鬼の壮絶な戦いが繰り広げられている。
四人に緊張が走る中、碓井一曹が狙撃ライフルの準備を終える。
ふだん口うるさく喋っている坂田二曹の口にも沈黙が流れる中、碓井一曹は狙撃ライフルだけをを幌から静かに出す。
その時だ、武士の手から太刀が弾き飛ばされた。
ただ沈黙が支配していた荷台の中に、一瞬だがどよめきにも似た声が溢れた。
虚しく宙を舞う太刀を見ながら、渡辺陸曹長はスタングレネードを投げる。
碓井一曹は照準器を隠しながら、狙撃ライフルの給弾レバーを引いている。
直後にスタングレネードが爆発し、辺りを眩い光が包み込んだ
「撃て碓井!!」
光が収まりつつある中、碓井一曹は狙撃ライフルの引き金を引く。
一発の銃声が木霊し、悪鬼の頭が後ろに仰け反った
「隙あり!!」
武士が太刀を取り上げ、悪鬼めがけて太刀を振り降ろした
「続けて第二射!
いけ碓井!!」
再び銃声が響き渡り、悪鬼の頭を半分吹き飛ばす。
直後に太刀が悪鬼を両断し、悪鬼は血を吹き出しながら大地に横たわった……。
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