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「あんた何やってるのよ。」
ハナが呆れながらお弁当箱を突いている。
「しょうがないじゃん。だって美月なんだから。」
そう言いながら、アヤが笑う。
言われた当の本人はムッとしながらパンに齧り付く。
よく人からは、美月は天然だと言われる。
本人は至って普通だと言っても、誰も取り合ってはくれないので、こういう場合余計な事を言わない事にしている。
「それにしても、そんなに彼氏が欲しいの？」
「独り言で出ちゃうくらい？」
２人は美月の顔を覗き込みながら聞く。
美月は少し考えてから首を振る。
「よく考えたら、要らない。」
真面目な顔で言うので、ハナとアヤは相変わらずの天然ぶりに溜め息を吐いた。
（（じゃぁ、あの独り言って一体……何だったわけ？））
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