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わざとながらも適度に人を挑発し苦笑を誘うのも、彼ご自慢の「毒舌」も、軍学校のクラスメートと接して身についた技術であるらしかった。
キラは明らかに変わっているのが表面に出ているが、内面的にはレイもまた同じくらい変わっていて面白い人だ……とキラは思う。
他にも彼には秘密があるのだが…それは近くに居ればすぐに明かされる程度の事であるし、本人はさほど気にしていないようだ。
「とにかく中に入ろう、見てみなきゃ始まらない。……君も一緒に来るんだ、返事は?」
キラはそんなレイと生活を共にして、冗談を言い合い、拳銃の扱いを指南してもらい、時たまに意見の食い違いで口論を交わし……そして。
「……了解した、艦長代理」
今、その彼の普段見られない微笑みを受け、慕われ、信頼されている事に純粋な喜びを感じていたのだった。
「よーし……行こうか、レイ」
「あぁ」
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