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「涼くんは何で私と、また一緒にいてくれるようになったんですか?」
「嫌だった?」
「嬉しかったですけど!もうっ、そんなこと聞いてるわけじゃありません」
「ははっ。ごめんごめん」
「こんな話すると、引かれちゃうかもしれないけど、なぜかすごく大切なことのような気がするから話すね。あのバレンタインの日、声がしたんだ。お前の幸せは、そこでふてくされて寝ることなのか、お前の幸せは彼女の笑顔を作ることじゃないのか、あんまり俺をガッカリさせるなよって」
「そうですか…。私も何か聞いた気がするんです。涼くんをよろしくって空耳かと思って深く考えてなかったんですけど」
「神様かもしれないね」
「そうかもしれないです」
そうして2人は笑った
穏やかの昼下がりのことだった
そこには
世界から存在を消した悪魔と少年と少女の作った幸せが確かに存在していた
-完-
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