片想い

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同窓会当日―。 集合場所には既に何人か来ていた。 「久しぶり~。お前,変わってねぇなぁ?」最初に声を掛けてきたのは内野だった。 俺は内野よりマドンナに会いたいのだ。 来るのかも分からないが,ちょっと顔でも出さないかと期待していた。 数分後,食事の為予約した店へと移動を始めた。 10分程歩いた所の店に案内された。 店へと入る途中,後ろからグイッと腕を引っ張られた。 振り返るとマドンナが笑顔で立っていた。 マドンナはゆっくりと話始めた。 「梅本君,元気そうで良かった。」 「馬鹿は風邪引かないから。」 2人で初めて笑った。同窓会では隣にずっとマドンナがいた。 同窓会後,マドンナと2人きりで商店街を歩いた。 「真面目な話していい?」 マドンナが急に真剣な目で話始めた。 「何?」 「あのね,アタシもうマドンナって言われるの嫌なんだよね。でも,梅本君のマドンナに…」 「ちょっと待って!!そこから先は男の俺が。」 俺は何を言ってるんだと思いながら続けた。 「福井。俺のマドンナになって下さい。」 「うん!!」 気付けば片想いじゃなく両思いだった。
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