六、 「平等」は人間と人間の社会を破壊する

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六、 「平等」は人間と人間の社会を破壊する

言うまでもなく、国民各人は生まれながらにして個性に違いがあり、能力に違いがある。 その後の主体的な努力によって違いは一層拡大していく。 つまり人間は本質的に不平等なのである。 もちろん男女は不平等だ。 真正な自由とは、やりたいことは何をやっても自由だということでは断じてない。 そういうのは「狂った自由」であり、反自由である。 真正な自由とは法の支配の下での自由である。 国民は真正な自由、美しき自由を努力して実践した結果、益々不平等化していく。 自由は国民の個性・能力と努力の承認を前提にしているのである。 このように人間は本質的に不平等な存在である。 そして、人間の社会(国家)はどんなに素朴な社会であろうとも、必ず上下の秩序(不平等)によって形成さている。 それ以外には社会は形成不可能なのだ。 従って、「不平等」こそが人間と人間社会の自然な秩序であり、絶対的な秩序なのである。 不平等こそが正しく、善なのである。 平等は不平等の否定である。 だから平等とは、国民各人が自分自身であること、自分らしくあることを否定されるということである。 自分に合った道を努力して進んでいくことが否定される。 平等は上下の秩序の否定であるから、人間の社会の否定、破壊である。 平等を追求していけばそうなるしかない。
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