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メモリー01「FATAL WOUND」
どこまでも続く、黒い闇の世界。その中に、無数に広がる光の点。そんな世界にプルツーは一人、いつの間にか立たされていた。
(一体、私はどうしてこんな所に....。)
とりあえず記憶の糸をたどってみたが、プルに導かれてジュドーを助けた所までしか覚えていなかった。
「くっ....。」
プルツーが何も出来ない自分に苛立ちを覚え声を漏らすと、不意に背後から声をかけられた。
「お疲れさま、プルツー。」
振り返ると、そこにはエルピー=プルが立っていた。 自分が殺してしまった、心の奥底で最も求めていた人間である。
もう会えない筈なのだが、プルツーは不思議と不自然な感じはしていなかった。
「プル。姉さんか....。」
プルツーの目に映ったのは、感謝の気持ちでいっぱいのプルの表情だった。
その顔にふと笑みをもらしてしまう。
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