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一瞬何が起きたのか分からなかった。
端的にいうならばコンロが爆発したのだ。
気が付いた時には火が天井や床に回っていた。
そのうち黒い煙に部屋中が覆われてしまった。
「…っ!清空っ大丈夫か!?」
「っ、清兄ぃ!ここだよ!!」
兄はこちらへ来ると、私を抱き抱えて窓があるであろう方向に移動しようとした。
しかし、それを遮るかのように突然本棚が倒れてきて私達の行く手を阻んだ。
「!?」
追い討ちをかけるかのように煙はどんどん濃くなっていく。
もうダメだと思った私は兄に強くしがみついた。兄も私をかばうように強く抱きしめ、そのまま私は意識を手放した。
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