第Ⅲ章

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酔いがまわるにつれ、マサトはサヤに対し余計に横柄な態度をとり始めた。「男同士の話がしたいんだから、子供とそっち行ってろ。」等と、まるでだだをこねる子供だった。 その度いさめたり、なだめたりしながら笑いを誘い、何とかその場を納めた。 これではたとえサヤに対して恋愛感情等なくても、あまりにも気の毒過ぎる…俺は自分が知らなかったマサトの一面をかいま見て、なんだかガッカリした。 そして、サヤとマサトの仲を結婚当初のものに戻してやりたいという思いと裏腹に、なぜ先にサヤがマサトと出会ってしまったのか…そんなどうにもならない思いが膨れ上がった… 21時を回ると子供が眠くなりごね始めた。マサトは「うるさいから部屋に連れてけ!」と追い立てる。 こんなにコイツは子供嫌いだったのか?となかば飽きれ顔で見つめる。 そういうマサトも徐々に眠気をもよおして来たようで、ここで何か言っても覚えてはいないだろうと思い、サヤに 「ここは良いから…寝せておいで。」 と声をかけた。ホッとしたようにサヤは微笑み奥の部屋に引っ込んだ。 「子供はうるさくて、面倒だ…」誰に言うともなくブツブツ呟いていたが、程なくしてマサトも寝息をたて始めた。
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