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二人揃ってエレベーターに乗り込み、階数ボタンを押す。うつ向くサヤは小さく震えている。目的の階にたどり着いたのを知らせる音がヤケに大きく響き、サヤはビクリと体を震わせた。
腰に手を添え開いたドアの先へ促すと、操られる様に足を前に出す。
目指す部屋のドアを開け腰を抱いたまま部屋に入り、後ろ手でドアを閉める。
オートロックの鍵が閉まりガチャリと音がするのと同時に俺はサヤを抱き締めた。
「ずっとずっとこうしたかった。サヤ…」
名前を呼ばれ顔を上げたサヤの唇をむさぼる。五年前のキスとは違う遠慮もなにもない、ただサヤの存在そのものを喰らい尽したい…そんな激しい舌の絡まり…
背中にまわされたサヤの手に力が入る。すがりつくようなその力は膝が震えて立っているのが辛い為なのか…
俺は舌を絡ませたまま半分サヤを持ち上げるようにして、ベットまで移動した。
ベットにサヤを座らせ上着を脱がせる。
首筋に唇を這わせながら自分もジャケットを脱ぎ、ネクタイを乱暴に外す。
「シャワ―…」
サヤが小さな声で呟く。
「俺はありのままのサヤの匂いに包まれたい。駄目かな?」
「臭くないかな?」
「サヤに臭いとこなんてない…」
俺はワンピースのチャックを下げ脱がせた。
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