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「何やってんの?勉強してる?」
隼人が言うと、私はムッとしながら隼人を睨みつけた。
「そっちはデート?!」
「別に」
「すっごい美人。隼人、あーゆーのがタイプなんだ」
「別に。ってか、タイプじゃなければ、デートでもない」
サラッと言ってのけちゃうあたりが、ホント、頭にくる。
「たまたま映画のチケット余ったから、捨てるの勿体ないし、お茶おごるから行こうって誘われただけだ」
「分かってないな。今日クリスマスイブなんだよ。イブ!!そんな日に二人で出かけることがデートでしょ?!」
何故か私はムキになって身を乗り出して言うと、隼人は眉をキュッとしかめて、私を見つめて頭を横に振った。
「麻季。お前こそデートってもんが分かってない。デートってのはな。恋人と手を繋いだり、映画見ながら肩を寄り添ったり、あとはチューしたり胸触ったり…………」
「もういい!!どすけべ!」
隼人の言葉を遮って言いながら、私は顔をそむけて口を尖らせた。
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