第1章 恋人は生徒会長

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ドアが勢いよく開いて、隼人がそこで仁王立ちしている。私は思わず涙ぐんで、 「こ、こわいよぉ!!隼人のバカァ!!」 と泣き出してしまうと、隼人は私に駆け寄ってぎゅっと抱きしめてくれた。 「受験が終わったら、デートしよう」 「えっ」 一瞬涙が止まってしまった。というより、引っ込んだ……。 「お前が高校生になるまで我慢しようと思ったんだけど、無理みたいだ。麻季。俺、お前が好きだよ。他の奴に取られたくない。だから、俺の彼女になりなさい」 「…なんで命令系!?」 泣きながらそう言うと、隼人は少し照れたように笑った。 「じゃ、麻季はいやか?」 「全然いやじゃない!!」 思わず力説してしまうと、隼人は嬉しそうににっこりと笑った。 「んじゃ、今日から俺達、恋人同士ってことで……」 と言いながら隼人の顔が近づいてくると、私は頬を真っ赤に染めながら、 「ま、ま、待ってよ」 と隼人の肩を掴んで言うと、隼人は怪しげな微笑みで私の頬を両手でガシッと掴んだ。 「照れない照れない。どうせお前も今日告るつもりで、窓開けて待ってたんだろ?じゃ、キスくらい………」
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