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「もしかして、泣いてる?」
「ま、まさか!!子供じゃあるまいし!」
私は必死にごまかして唇を尖らせた。すると、榛原くんの右手が降りてきて、
「捕まれ」
と短く言うと、私はドキッとしながらも榛原くんの腕にしがみついた。
5分ぶりぐらいに、また外の景色が戻ってきた。
草食男子なくせに、意外に力強い。私は榛原くんの顔をじっと見つめていると、榛原くんはにっこりと笑って私の頭をポンポン叩いた。
「なんか、かわいーな」
ドキドキドキドキ……。
な、なに、これ。
私は硬直したままで、榛原くんも動こうとしないでままだ。
もしかして、私………。
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