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麻季さんの後ろで容さんが麻季さんのお尻をペシッと叩くと、
「なんでへんなボタン押してんだよ~~!」
と怒っていると、秋永先輩は子猫を払いながら麻季さんの腕を引き寄せて抱き上げた。
「容!ふざけんな!馬鹿!!」
秋永先輩はそう怒鳴って、麻季さんを連れてグランドから走り去っていった。容さんは茫然としていると、榛原くんは私の腕を引いて立ち上がらせると、トラックの半分目のところにいる審判のところに急ぎ、借り物の紙を見せた。私は首を傾げながら、
「ちょ………榛原くん?!」
と尋ねるけれど、榛原くんは無視していた。
審判はチラッと私を見てからニヤリと笑って、
「合格!!」
と言うと、静かだった観客はまたワッと歓声を上げた。
「障害物いくよ。あの網の中のボタンは押さないで進もう!」
榛原くんは私の肩を叩きながらそう言うと、私は流されるまま障害物コーナーへと、榛原くんと走った。
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