第2部 第5章 富原しずねの長い1日 後編

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* 放課後。 体育祭は終わって、みんな帰っていった。 私は教室に一人残って、デジカメで秋永先輩のいいショットを確認していた。 相変わらずかっこいい。 冷たくされたって、全然へっちゃら。 私が競技に出ている時は、ほかの部員にカメラを渡していたから、借り物障害物リレーでのまさかの2ショット写真とか、まじで嬉しい!!よく撮ってくれた…!! スタート直後の写真には、私と秋永先輩が一緒に写っている。 思わずニンマリしてしまった。 そこに、榛原くんが廊下を通りかかってドアに手をかけて私を見た。 「まだいたの?」 榛原くんが穏やかな笑顔で尋ねてくると、私は振り向いて榛原くんを見た。
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