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「またまた~!期待してるクセに!!」
「してないもんッ」
肩をいからせて私が言うと、そこに葵と容も後ろから現れて私達を挟むように立つと、
「サボリはよくないですね」
と葵が言う。私の隣に立つ容も頷き、
「もしサボるなら、ついていくけど」
と私を見てにっこり笑うと、その笑顔がなんだかかわいくてキュンとしてしまった。
葵は無表情なんだけど、容のほうが喜怒哀楽を現しやすい。
「そこまでついてこなくてもいいんだけど」
と隼人がつまらなそうに言うと、私は吹き出してしまった。
「やっぱりヨコシマなこと考えてるんじゃない!!」
私がそう言うと、隼人はニカッといたずらっぽく笑っていた。
「ねぇ、葵と容は、なんでそんな、護衛みたいなことしてるの?」
と私が尋ねると、ホームに電車が入って来た。
「え?お前、覚えてないの?この二人のこと」
「え?」
隼人は私の手を繋いで、入って来た電車に乗り込むと、葵と容も後に続いて乗って来た。
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