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「俺が中学ん時、こいつらと喧嘩したんだよ。お前、見てたじゃん。麻季と帰ってた時だったはずだ。この二人に待ち伏せされて、3人で喧嘩して、俺が勝った」
「…え……?あ…………。えッ!?」
私は突然思い出して思わず叫ぶと、ラッシュの電車の中だったので、みんながジロッと私を見た。
「わ、わかった!!思い出した!!でもあの時二人とも髪型、違うし!!!!もっとワルな雰囲気がバシバシ漂ってた……」
と私が言いかけると、葵と容は顔を見合わせて笑った。
「隼人がね。そんなんじゃ女の子にモテないぞって言って……」
「隼人に負けてからは、もう喧嘩なんてガキっぽいことにも興味なくなりまして……。それからは、もう、隼人のしもべとなり働くつもりだったんですが」
敬語で話す葵が言うと、隼人は口を尖らせた。
「しもべとか、めんどくさいし。とりあえず同じ高校になったことだし、俺は昔みたいに喧嘩とかしたくなかったから、もしそういう喧嘩がらみなことや、俺に守ってほしい人が現れた時には、そっちを絶対的に守れって言ったんだ」
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