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隼人がそう言うと、私は少し恥ずかしくなって赤面してしまうと、
「照れてる照れてる!嬉しいんだろ?」
と隼人がからかうので、思わずフイッとそっぽを向いてしまった。
「べべ………別にッ!!」
「そういうトコがかわいくてたまらんないんだよねぇ!!」
隼人はわざと肩をグイッと抱き寄せてくると、周りにいた女子高生たちがキャーッと悲鳴を上げた。
悲鳴……ではなくて、隼人のファンの子たちだったみたい。
「朝からラブラブ……!」
「生徒会長が~~~!!!」
わざとか。隼人め…!
「あ」
と葵と容が声を揃えると、私と隼人も気がついて二人を見た。
「麻季さんの友達の……」
「古谷春海さん、じゃないですか?」
「え?」
隣の車両に、人込みに揉まれている春海を見つけた。(見つけたのは、葵と容だけど)
「ほんとだ。よく分かったわね」
と私が感心して言うと、葵の方が隣の車両に向かって歩き出した。
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