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「美桜~!授業始まっちゃうよー!!」
休み時間の女子トイレはかなり込む。
他のクラスの友達としゃべるトークルームみたいになっている。
でも、今は私と舞しかいなかった。
「ごめん舞。ボーっとしてた。」
「もー美桜ったら!早く教室戻ろう?」
「うん。」
教室に入ると誰もいなかった。
「あ。」
教科書と筆箱忘れた…。
「舞、忘れ物したから先行ってて。」
「えぇ~!!…うん、分かったよぉ…。」
舞はしょんぼりしながら一人で体育館へと向かって行った。
あーぁ。もう本鈴鳴るよ…。
キーンコーンカーンコーン…
はぁ。
とため息をついて、教科書と筆箱を手に取り、体育館へと向かった。
「櫻井、遅刻か?」
「…。すいませんでした。」
「10周で許す。いい方だと思え。」
げっ…
「はい…。」
仕方無く返事をして、走り出す。
「はぁ、はぁ。」
やっと5周目。
皆は楽しそうにバレーボールをしている。
ってゆーかシカトして遊んでんじゃねーよ。
…まぁ、話しかけられても困るけど。
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