序文…

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マンフレートは長男で、ロタールと言う次男とイルゼと言う姉が居た。 彼らの兄弟仲は良く、林の多い荘園で三人はよく遊んだ。 後に弟のロタールも…兄マンフレートとともに撃墜王となる。 マンフレートは少年時代からスポーツが好きで、とりわけ乗馬と狩猟に凝っていた。 かなり負けず嫌いな性格だったようで… ある乗馬大会に出場した時など、落馬して鎖骨を折る大怪我をしたのだが… そのまままた馬に飛び乗り、ゴールまで駆け抜けたという… ワールシュタットの幼年学校に入り、規律正しい軍事教育を受けていた頃、ライト兄弟の兄ウィルバーがヨーロッパにやって来て、各地でデモ飛行を公開し… ドイツでもハンス・グラーデが、自ら単葉機を作り…飛び始めてていた。 リヒトフォーフェンがこの時代の寵児<飛行機>に興味を抱いた事は… 想像するに難くない。 しかし…1911年に騎兵第一連隊の見習士官となった彼には… そこまで手が回らなかったようだった。 そして…1914年7月28日… 第一次世界大戦が勃発する。 マンフレート・フォン・リヒトフォーフェンは、この年22歳になっており… 未だ飛行機に乗れずに居た……
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