0人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
久しぶりに1人で寝た
淋しくて
素面のまま
本当に潰れるまで起きてた
空が明るくなってきて
新聞屋のバイク音が聞こえた時
私は白い夢に落ちた
久しぶりに1人で寝たら
昔の夢をいつのまに
私は貪るように
過去をやり直すかのように
親とそして自分自身に
復讐じゃなくて
乗り越えようと試みた
だけど心拍数は増すばかり
涙が零れなかったのは不思議
息があがって苦しくて
リアルに戻ってきた
…汗でびっしょり
布団にくるまる
目をせわしなく動かしながら
何も音はせず
部屋を動くものもなく
開け放たれたままの窓から
優しい雨音が聞こえた
濡れた緑の香りがした
私は相変わらず1人だった
私が怖い夢を
まだ見てもいない時
呼吸が乱れてるだけで
気づいてくれた人がいた
私は1人だ
けど悲しくなかった
案外1人でも
この静かな空間で
やっていけるかもしれない
再びまどろみながら
仕事から帰ってくる
あの人を待とう
今夜は楽しくなるといいな
最初のコメントを投稿しよう!