a soap bubble

2/2

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
久しぶりに1人で寝た 淋しくて 素面のまま 本当に潰れるまで起きてた 空が明るくなってきて 新聞屋のバイク音が聞こえた時 私は白い夢に落ちた 久しぶりに1人で寝たら 昔の夢をいつのまに 私は貪るように 過去をやり直すかのように 親とそして自分自身に 復讐じゃなくて 乗り越えようと試みた だけど心拍数は増すばかり 涙が零れなかったのは不思議 息があがって苦しくて リアルに戻ってきた …汗でびっしょり 布団にくるまる 目をせわしなく動かしながら 何も音はせず 部屋を動くものもなく 開け放たれたままの窓から 優しい雨音が聞こえた 濡れた緑の香りがした 私は相変わらず1人だった 私が怖い夢を まだ見てもいない時 呼吸が乱れてるだけで 気づいてくれた人がいた 私は1人だ けど悲しくなかった 案外1人でも この静かな空間で やっていけるかもしれない 再びまどろみながら 仕事から帰ってくる あの人を待とう 今夜は楽しくなるといいな
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加