あお

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小さな川を 下っていくと 流れは 早くなり 川は大きな川に なりました あおは 泳いでいるのか 流されているのか わからなくなりました。 やっとの思いで 少し 緩やかな 岸辺の 流れに、たどり着くと 大きく 息をしました。 あ~疲れた おい!お前 ここはオレの縄張りだ! ギョロ目の魚が 怒っています すみません 少し休んだら出て行きます ダメだ!ダメだ! 出ていけ! どんなに 頼んでも 許してくれません 仕方なく あおは 疲れきった体で 又 泳ぎはじめました。 川は あまりにも 広く そして、 早く 流れて行きます。 あおが 望んだ事 いろいろなものを知りたい 見たい 無理でした。 体は 疲れ 眠る場所も 見つからず あおは 次第に ぼんやりとしてきました。 おい?君? ひときわ 大きな 銀色の魚が 呼び掛けています。 君?何処へ行くんだ? この先は 海だぞ。 えっ 海って なんですか! 川の終りは 海なのさ。 君みたいな 小さな 川魚は死んでしまうぞ! そういうと、ピカリと 銀色の体を 光らせて 行ってしまいました。 海?死んでしまう?
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