お嬢様と執事

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砂漠を歩き続ける事一時間。砂を踏み付けるだけの音しか聞こえない。 だが、ヒースの隣からお腹の鳴る音が聞こえた。 ヒースは笑いながらマリルを見る。 「え、えへ……お腹すいちゃった」 暫し、沈黙の後、マリルが顔を赤くしながら照れ笑いを浮かべる。 「クフッ。それではそろそろお昼にしましょう」 対するヒースはニコリと微笑み指差す。 「あそこの岩影で頂く事にしましょう」 ヒースの指差す所には大きな岩があった。太陽を遮り岩が影を作っていた。 マリルがニコッと笑いながら頷き、二人は岩影に移動した。 「さて、今日のお昼は先程オアシスで取れた木の実と野菜を使ったサラダ、そして鳥のグリルといきましょう」 「やた!久しぶりに豪勢!」 ヒースが大きなバックから調理器具やら材料を取り出していく。 その姿をマリルはニコニコしながら見つめる。
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