第1章 焔は風に吹かれて

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 ここは静華(セイカ)魔法高等学校。  魔法学校と言っても、普通の学校との違いは魔法科が有る位である。しかし、生徒数が多く、魔法を学ぶための施設が有るため、普通の学校より広い。  今は春――新しい生徒達がこの学校に入学する季節だ。  今年入学した彼等は入学式も終わり、今日から授業も始まる。  ここ、普通科のクラスの人達の中には、近くの席の人に話しかけたりして交流を深める人も居る。  そんな中、何もせず、机に座りながら外を眺めている少年が居た。  髪は赤い色で、少々長い。眼も髪と同じく赤い色だ。この年の男子にしては小柄な体格で、大人しそうな雰囲気をしている。  少年――火群陽(ホムラヨウ)は外を眺めながら、この学校に入る事になった経緯を思い返していた。  
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