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そんなこんなで示遠に上手く丸め込まれ、学校に入学した訳だ。
(上手くやっていけるでしょうか……)
長い間人との関わりを持たなかった陽は、他人とどう接すればいいかなど知りもしない。
陽がこれからの高校生活に不安を覚えていると、ドアを開ける音が聞こえた。先生が入ってきた様だ。
入ってきた先生は意外と若く、20代半ば位に見える。白髪のボサボサ頭で、眼は黒色をしている。だが、若々しい見た目に反し、気だるそうにしていて眼は死んでいる。
「あー、今年1年間お前らの担任をすることになった佐高銀次(サタカギンジ)だ。よろしく」
なぜか白衣を着ているこの男は、なんとも気の抜けた声で自己紹介をしている。
「それと面倒事は起こすなよー。事後処理が面倒だから」
最初からやる気の無さが全開だ。本当に先生なのか疑いたくなる。
生徒達は先生のやる気の無さに呆れて物も言えない。出鼻を挫かれた気分なのだろう。
「じゃあ、取り敢えず自己紹介でもするか。出席番号順に行くぞー」
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