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2人が中央に来て、銀次が喋りだした。
「よーし、今日はお前らが魔法をどれだけ使えるか確認するから、1人ずつ得意な魔法を使ってもらう。
それじゃ、番号順にやるから最初の奴は前に出ろ」
1人の生徒が前に出る。その生徒は手を前に突きだした。
「ファイア」
生徒がそう唱えると、突きだした手から炎が出てきた。
魔法とは、自らの魔力を、呪文を唱える事によりその属性の事象に変換する術である。先程の生徒は、「ファイア」と唱える事により、自分の火属性の魔力を炎に変換したという訳だ。
(火の初級魔法か、つまんねー)
銀次はその様子を見ながら、なんとも失礼な事を考えている。
魔法は初級、中級、上級と区分けされている。初級魔法は変換した魔法をただ放出するだけの魔法。中級魔法は放出に加え、出した魔法を操作する魔法。上級魔法は魔力をその属性に対応した物質に込め、その物質を操作する魔法である。
「はい、次2番」
銀次は早く終らせたいのだろう、どんどん進めていく。
殆んどの生徒は、他の人がどんな魔法を使うのか興味があるようで、前に出ている人に注目している。
生徒達は初級魔法を始め、様々な魔法を使っている。中には、見栄を張って上級魔法を使おうとして失敗する者もいる。
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