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ザンジバル改級「ミヒャエル・ヴィットマン」
グラナダを出発したこの艦は…停滞中の地球方面の戦況を打破するべく研究された、ある機密を懐に抱き…北米へと大気圏突入する進路をとっていた。
突入までの随伴艦、ムサイ級2隻を伴っていたが
偶然にも偵察航行中のマゼラン級1隻、サラミス級1隻とエンゲージしてしまい艦隊戦に突入した。
護衛任務のムサイ級より出撃したMS-06Rが3機、じゃれあうように航跡を描きながら…対空防御の機銃掃射をかわしサラミス級に取り付く。
艦橋、エンジンブロック、主砲…ほぼ同時に爆炎に包まれる。
接触より5分35秒…サラミス級轟沈。
真っ暗な宇宙空間に一瞬の煌めきを放ち、崩れゆく一隻の艦…その刹那、次なる獲物を歯牙にかけるべく3匹の猟犬は駆け出した。
「くっ、このまま沈んでなるものか!ええぃ、ハエは構うな!敵艦だけを狙え、精密照準なんて気にせず撃てぇ!!」
残り僅かな命の灯を悟ったのか…マゼラン級の艦長は吼えた。
「くっ!往生際の良い指揮官だな…間に合うか?」
スロットルを限界まで開けて突き進むザク。
ひたすら敵艦へと主砲を乱射するマゼラン級。
「時間切れだな。」艦橋を射程圏にとらえ、バズーカを構え姿勢を制御。急制動にも照準は微動だにしない。
トリガーが引かれ、弾頭が引き寄せられるかの様にマゼラン級の艦橋を襲う。
弾着と同時であろうか…
かすりもしなかったマゼラン級の主砲の一撃が「ミヒャエル・ヴィットマン」に命中。
「このままでは沈む…本艦は自由落下間にダメコンし大気圏突入を試みる。爆発炎上する訳にはいかないんでな」僚艦へと通信し、ゆっくりと地球へと降下するのであった。
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