プロローグ

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なぜかそこには子供たちがいた。話を聞くと、次の部屋への膜がわからないと言う。 なるほど、ここまで来たら手探りではいけないだろう。塀の上からなら何かわかるかもしれないと思い、登ろうとすると、いきなりどんっ、何かに当たられた。 (?) 振り返ると、小6ぐらいの子供がいた。その子は話を聞くと、身軽に塀を登った。 俺もよいしょと登ると、部屋がかなり広くて、どこにあるか検討がつかなかった。 そのとき、先に登った子が叫んだ。 「もしかして膜の厚いところが当たりだったりして!」 俺は早速近くにあった膜に入ってみた。しかし、そこには「はずれ」と書かれた看板があるだけだった。 「当たりはひとつか……」 みんなで探しているうちに、一人の子供が叫んだ。 「あった!」 みんなでそこに入るとそこは、科学館や博物館、展覧会がごっちゃになっているような部屋だった。 歴史的な話だとか、科学館の模型のようなものと解説、さらには資料が入っていると思われるコンピューター、お土産屋みたいなものまであった。 この部屋の一番奥には、のぞき窓のようなものがあった。のぞくと何か書いてあった。 『そこには何もなかった』 (何じゃそりゃ) そう思ったとき、急にすべてが吸い込まれ、はっ、と目を開けた。そこは自分の寝室だった。 「なんだ、夢か、にしてもリアルだったなぁ」 そしていつものように起きて朝飯を食べた……。
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