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俺の名前は相模勇樹。ある高校の体育科の2年だ。所属は陸上部でこの前国体に出かけて100Mで優勝した。
タイムは10.9秒、なぜこんなに速いのかはよくわからない。
中学1年のときから年毎に0.5秒近く速くなっている気がする……。
趣味はエアガン、よく友人と的当ての点を競ったり、改造したりしている。命中は百発百中というコントロールの良さだ。
閑話休題……
その日、いつものように学校に登校しようとしたのだが……。
「あれ?おかしいな。ここらへんだったはずなんだけどな……」
なんと学校が見つからない。しかも、ここは勇樹が住んでる町では無かった。
(ここは一体どこだ?)
勇樹は近くを歩いてみた。普通の町並み…普通の生活…。ただ、自分のみが孤立していた。
そのとき、ぽんと肩をたたかれた。
「よっ、君も新入りかい?」
振り返ると自分と同じぐらいの年頃の少年がにこやかに笑って立っていた。
その人は、高崎健治と名乗った。というか新入りって何だよ。
それを説明するかのように健治は話し始めた。
「ここの事知らないの?ここは、ドリームラビリンスだよ、つまり夢の迷宮、って、いってもこれは僕より先に来た人からの受け売りなんだけどね」
「……ということはこれは夢なのか?」
「そんな感じだね、だけどここでは、痛みも感じるよ。ためしにつねってごらん」
その問いに答えた健治に従ってほっぺたを思いっきりつねった。とても痛い。
「まさかここで死ぬなんてことは……」
まさかなと思いつつ、最悪のパターンが頭をよぎり健治に聞くと、
「あるよ、死んだら元の世界の自分も死んでしまうんだけどね」
いともあっさりと言われてしまった……orz
「そんな……」
「モンスターも結構出るよ」
さらに追加攻撃を食らう。
しかしモンスター、という単語を聞いて俺は例の夢で見たモンスターの特徴を話した。
「それなら、ブフってモンスターだよ。足が速くて普通ならやられるところなんだけど、君は足速いの?」
「そりゃあ、鍛えまくってますから」
「ふーん」
その反応に少しがっかりしたが、まあ、仕方ないだろう。
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