華麗に夜の街を舞う怪盗

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怪盗ZEROから視線を反らさずに、警察官は仲間に通信しょうと、そっと腰に付けてるホルダーから、無線機を取り出そうとしている。 警察官が視線を反らした一瞬の隙をつき、怪盗ZEROは、コートから何やら取出し、直ぐ目の前に近づき、それを警察官に向けた。 「!!」 それに気づいた警察官は、びっくりした表情で怪盗ZEROを見る。 怪盗ZEROが取出したのは小型のスプレー。 シューッ スプレーを一吹き浴びせられ警察官はその場に倒れた。 「クスッ。」 悪いが、仲間を呼ばれては困るんでね… 倒れた警察官を見下ろして、怪盗ZEROはそう思う。 怪盗ZEROが警察官に吹き掛けたのは催眠効果のあるスプレー。 怪盗ZEROが現れたのは中庭だ。 完全に警察官が眠ったのを確認すると、怪盗ZEROは素早く服を脱ぎ、脱いだ服を庭木の影に隠す。 中には紛れて仕事をしやすくするために、警察官のコスチュームを着ていたのだ。 目的の物が保管されている部屋へ向かうべく、足早に玄関に向かう。 ここか… 白い色のドアの両サイドには、警察官が2人立っていた。 ポケットからボール状の物を取り出すと、警察官達の足下へ転がす。 シューっと煙が立ち上り、吸い込んだ警察官達は次々とその場に倒れた。 怪盗ZEROが転がしたボール状の物も催眠効果のある物で、2人は眠らされたのである。 ……近くに人の気配はないか… そう思いながら、ターゲットの物がある部屋の前に着いた怪盗ZEROは、再度周囲に誰もいないことを確認した。 『ピッポッピッピ』 あらかじめ調査済みの暗証番号を入力してロックを解除し、白い色のドアを開ける。
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