** 雪 凍る 夢見

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でもそれは、叶わない夢だ。 他の誰より、僕が一番わかっていること。 僕は銀世界から目をそらして、部屋を見渡した。 最近来たばかりだから、まだ備品はあまりないけれど、1、2日したらもういつも通り。 消毒液の匂いなんてもうとっくの昔に嗅ぎ慣れたけれど、僕は好きにはなれない。きっとこの先も、好きにはなれないんだろう。 白で統一されている部屋に、僕自身が持ち込んだ備品はない。 だから、とても殺風景にみえる。
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