プロローグ

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俺は鞠手 里桜(マリテ リオ)。中3でっす! 「橙ーっ オハヨーっ!」 「はい、おはようございます」 敬語で挨拶してくれのは俺の同い年の眼鏡がよく似合う幼なじみ…いや、コ・イ・ビ・ト! 江間 橙(エマ ダイダイ)! 「橙ー、今日は放課後どこ行く?」 「すみません、今日は生徒会が…」 橙は生徒会長をしている。 「昨日もだったじゃん!俺と生徒会どっちが大事なんだよー」 俺はぷぅ、と口をふくらませてきいたが、両頬をムニッとつままれ、 「もうすぐ市内リーダー研修なので忙しいんです!終わったらカラオケでもケーキバイキングでもどこでも付き合ってあげます!だから生徒会に嫉妬するなんて馬鹿みたいなこと、しないでください。じゃないと…」 うっ、来る! 「嫌いになっちゃいますよ?」 「ぁ、あい…ごめんなしゃい…」 俺はこの『嫌いになっちゃいますよ?』の言葉に滅法弱く、実際よく使われて謝る羽目になる。 しかもスッゴい悲しそうな目ぇして言うから、反則だよな! 「里桜はお利口ですね」 橙は俺の頭をなでなで…。 …確かに俺の背は橙の肩くらい小さくて、おつむだって橙よりずっと弱いけどさぁ…俺は橙と同い年だぞぉ!忘れるなぁ!!
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