プロローグ

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夕日が綺麗なとある公園。 まだ幼い顔の少年が二人、泥だらけになって自分の自転車に近付いて行く。 散々遊んで帰ろうとしたいた時だった。 「あっ…そうだこれあげる」 その場に立ち止まり、突然差し出されたのは銀のネックレス。 「俺達の友情の証!裏に圭のイニシャル入ってんだぜ?」 驚きながら受け取り裏返せば、 K と彫られていた。 「俺もさおんなじの持ってんだ!ほら俺のイニシャルKって、圭とおんなじ全くおんなじやつ!」 そして首にぶら下げていたそれを少年は見せ付けた。 「な…なんで急に?」 「急とかじゃねーよ、前々から渡そうとしてたんだ!でも渡し損ねてただけ、だから俺にとっちゃ別に急じゃねーよ」 ニコリと笑う少年。 その少年らしい言葉とその笑顔につられ、思わず笑みを零す。 「俺にとったら急だよ、バーカ」 そしてそのネックレスを首にかけた。 キラリと光る友情の証… 大切にしようと ずっとなにがあっても裏切らないと親友で居続けると…それに誓った。 だけどそれは… 「圭いぃぃ!」 「え?」 キキィィィ―――!!
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