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オレンジ
時々、長くて深い夜と気が合ってしまってでも時間とは折り合いがつかなくて、そうなると思考が遠く、とても遠くへ流れる。
それは河のようでいて沼のようでもいて因果の向こう側の様でもある。
何もかもや全てはずっとこのままでは居られないしいつか終わるけれど、君が手に持つオレンジの香りや横顔なんかが、終わった後までにも記憶を鮮明に残してくれるのだろうと思う。
大切な物が一つしかないのは怖い。
スペアがないのはとても怖い事だ。
何かしらを感じた時にだろう君はそれを星座に例える。双子座は…とか何だとか。
数字は答えになるのかもしれないけれど僕はそれを悟られない様に爆弾みたいな種をまた埋め込む。咲かないように咲かないように。
何度でも巡り会う事はないだろう。
でも失わないように今を大切には出来るだろう。
そんな安心の中で生きる。
怖い君と生きてる。
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