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「…っ…くそ、離しやがれ!」
長い鼻を器用に扱い、バルバロッティさんは一瞬で彼を捕まえてしまった。
少年の持っていた銃は床に落ち、あっと言う間に事件解決。
ん?つまり、さっき僕の視界を横切った素早い何かはバルバロッティさんの鼻だったんだ。
……宇宙一のサックス奏者、恐るべし。
「アンブレル、早く俺を助けろ!」
必死に暴れながら、少年がウミウシに叫ぶ。
あのサックスケースを持ち運べるくらいの力持ち……もしかしたらバルバロッティさんだって持ち上げてしまうかもしれないし、銃を拾われたらもっと危ない。
何か、何かしらでウミウシを止めなくっちゃ。
かと言って非力な僕じゃ捕まえられないだろうし、でも、しかし、うーん。
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