3878人が本棚に入れています
本棚に追加
明奈が優樹を泣かせていると、花が紙袋を持って三人の元へ来た
「あれ…なんで優樹ちゃん泣いてるの?」
率直な疑問を投げかけるが、優樹はえぐえぐしていて、明奈はそんな優樹をいじるのに夢中なようで、話にならない
となるとここは
「莉王ちゃん、どうしてこうなったの?」
と聞くのが普通だろう
が
「よくわかんない」
?、と花は首を傾げる
「…それなら別にいいけど…」
花は、紙袋を腕に引っ掛けるように持ち、両手を空ける
右手で莉王の手を繋いで、てくてく、と熾烈な争いを繰り広げている姉妹に近づく
「明奈ちゃん、優樹ちゃん、そろそろお洋服見に行こうよ」
「ん~、あともう一回だけ…」
何をするのだろうか
「びえぇぇぇ…」
本気で泣く優樹を見て、莉王はちょいちょい、と明奈の服の袖を引っ張る
「明奈お姉ちゃん」
「ん?なあに?莉王?」
さすがの明奈も、一度弄りの手を緩めて、莉王の方を向いてしゃがむ
優樹はその隙に莉王に抱き着いて、明奈の追撃を免れる
明奈は一度ため息をついてから、莉王に微笑み掛ける
「どうしたの?」
「うんとね、あのね、僕がお姉ちゃんの選んだから、僕のもお姉ちゃんに選んでほしいの」
一同総フリーズ
明奈の脳内シアター
○
「莉王~?まだ~?」
「ん…しょっ…うん、いいよ」
「ではでは失礼して…う~ん…やっぱりさっきのが似合うかな?」
「ふみゅ、そう?」
「うん、だからもっかいさっきの履いて?ね?」
「お姉ちゃんがそう言うなら…」
スルッ
ガシッ
「みゅっ!?」
シュコシュコ…
「りお~?どぉしたの?こぉんなにおっきくしちゃってぇ~」
「やっ…あん…」
「あ、そっかぁ、お姉ちゃんにパンツ選んでもらって興奮したんだぁ?」
「んっ…ち、違うもん…」
「何が違うのか…なっ!」
ギュウゥ
「はうっ!そ、そんな…ら、らめえ!」
最初のコメントを投稿しよう!