お買い物に行かなきゃねえ

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明奈が優樹を泣かせていると、花が紙袋を持って三人の元へ来た 「あれ…なんで優樹ちゃん泣いてるの?」 率直な疑問を投げかけるが、優樹はえぐえぐしていて、明奈はそんな優樹をいじるのに夢中なようで、話にならない となるとここは 「莉王ちゃん、どうしてこうなったの?」 と聞くのが普通だろう が 「よくわかんない」 ?、と花は首を傾げる 「…それなら別にいいけど…」 花は、紙袋を腕に引っ掛けるように持ち、両手を空ける 右手で莉王の手を繋いで、てくてく、と熾烈な争いを繰り広げている姉妹に近づく 「明奈ちゃん、優樹ちゃん、そろそろお洋服見に行こうよ」 「ん~、あともう一回だけ…」 何をするのだろうか 「びえぇぇぇ…」 本気で泣く優樹を見て、莉王はちょいちょい、と明奈の服の袖を引っ張る 「明奈お姉ちゃん」 「ん?なあに?莉王?」 さすがの明奈も、一度弄りの手を緩めて、莉王の方を向いてしゃがむ 優樹はその隙に莉王に抱き着いて、明奈の追撃を免れる 明奈は一度ため息をついてから、莉王に微笑み掛ける 「どうしたの?」 「うんとね、あのね、僕がお姉ちゃんの選んだから、僕のもお姉ちゃんに選んでほしいの」 一同総フリーズ 明奈の脳内シアター ○ 「莉王~?まだ~?」 「ん…しょっ…うん、いいよ」 「ではでは失礼して…う~ん…やっぱりさっきのが似合うかな?」 「ふみゅ、そう?」 「うん、だからもっかいさっきの履いて?ね?」 「お姉ちゃんがそう言うなら…」 スルッ ガシッ 「みゅっ!?」 シュコシュコ… 「りお~?どぉしたの?こぉんなにおっきくしちゃってぇ~」 「やっ…あん…」 「あ、そっかぁ、お姉ちゃんにパンツ選んでもらって興奮したんだぁ?」 「んっ…ち、違うもん…」 「何が違うのか…なっ!」 ギュウゥ 「はうっ!そ、そんな…ら、らめえ!」
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