どうあっても輝く星であれ

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5点差 残り時間は 七分 「よしっ!このまま流れに乗るぞ!」 「おうっ!」 「はーっはっはっ!行くぞ!」 祇園蔡の士気が高まる 「これ以上取らせるな!突き放すぞ!」 「わかってる!」 「スッポンからカミツキガメになってやる!」 花形にもちょうど良い緊張感が生まれる リードがあるとはいえ、今のところは五分五分 「…花形は堅実なプレーで確実に点を取ってくるわ…」 朱美が前屈みに、腿に膝をつきながら、考察を述べる 「花形としては、早めに傾いた流れを断ち切りたいはずだし、早速仕掛けてくるかも…」 優樹も食い入るように見ている ちなみに、花さんはというと 「ごくごく…っはぁ!冷た~い」 カルピス飲んでます 「みゅ~」 いつの間にか花の膝にいた莉王も、カルピスが飲みたいようです 「いいよ、はい」 ほほえましいですね もう飽きたんだろうけど ―――…兄さん… きゅう、と手を握り、コートから目を離さずに、祈っている 神にではない 今は、神様より頼りたい存在 一番星 一際輝くあの星に 「…なってください、兄さん…」 ○ 点差は、縮まれば返されを繰り返している 5点差が3点差に それが6点差に そして4点差、と、両者の攻撃はさらに激化していく
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