どうあっても輝く星であれ

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最後のジャンプ ―――そういえば、みんな息を飲んでたけど… 「…あれは、確実に3m50cmをオーバーしてた…、少なく見積もっても、70cmは、ね…」 「それ、どれだけすごいの?」 こういうのが無知な花さんにはまるでちんぷんかんぷんだ これには優樹が説明してくれる 「そうだね、NBAで確実に通用する…、そう言えばいい?」 「通用…?」 「…バスケットボールの神様の最高到達点はおおよそ3m80cm…アジア人、しかも日本人でそんなに跳ぶ選手はいないわ…」 「あ、そうなんだ、…そういえば、海外バスケで日本人が有名になる話、あまり無いね」 野球やサッカーではよく聞くが 「日本人じゃね、体格とかセンスとかに圧倒的な不利があるの、それは持って生まれた性質どころの問題じゃなくて、ほとんど人種という枠組みの中の違いになっちゃうの」 「ふんふん」 「それに、NBAみたいなとこは、そういった中でもさらに天才的な技術や身体能力を誇る選手が集うの、わかる?」 「王の盾みたいなとこのこと?」 「うん、なんでそこでリバース引っ張り出したか知らないけど、そんなもん」 一緒くたにするな 「…将人君はひいき目に見なくても、十分海外に通用するわ、…でも…」 意味深に、言葉を切る ?と首を傾げる 「…あれは、自分のための力じゃない…あの娘のためよ…」 「…あぁ…うん…そうだよね…」
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