パチスロ時代

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でも、毎回勝てると決まっているわけではない。 特に仕事が終わって薫との待ち合わせのために打っている時などは、むしろマイナス 当時、パチンコもパチスロもやらない薫は、仕事が終わりパチンコ屋に来ると、すぐに「帰ろう」と言った。 当たり前と言えば当たり前だ。 だから僕は少しぐらい負けていても、たくさん負けていても、勝負を途中でやめて帰宅することが多かった。 そんな薫もあまりにもトライアンフに夢中な僕を見て、度々僕の隣に座り、サンドに千円札を入れるようになった。 でも決まって言う言葉 「おもしろくない…」 お前は目押しができないからそんなことを言うんだ。 「目押しの練習をしろ!!  ボケッ!!」 とは、言える訳はなく、必然的に勝負は短時間になってしまう。
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