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しばらくして、水音が小さくなり、莉王が身体を振って、小便器から離れた
「じゃあ柚季先輩、ばいばい!」
莉王はぴゅ~、とどこかへ行ってしまった
柚季は溜まっていた物を吐き出す
「うはぁぁぁ…マジでダメかと思った…」
膝に手をあて、がっくりとしていると
「柚!大丈夫でしたか!?」
葵だ
わざわざ男子トイレまで入ってきてくれた
「あぁ…ガチで焦ったけどな」
と、柚季は途端に胸に手をあてる
「やべっ!」
「あ!は、早く個室に!」
「お、おう!」
柚季が個室のドアを開けた
「みゅ…」
「……」
なんか聞こえたが気にしない
後輩の口癖なんか、聞こえちゃいない
「…柚季先輩…」
先輩とか言ってるが何も聞こえない
というよりなんでこの個室のドアノブをひねった手が動かないのだろうか?
「どうしたの…その…」
莉王はカタカタと震えながら柚季を指差す
「その…
おっぱい…」
「葵!」
「了解!」
柚季の合図で、葵が莉王に飛び掛かって捕まえる
見事に両手を拘束された莉王は、びっくりしつつも、柚季の胸のふくらみを見ていた
大きい
花と同じくらいだろうか
しかし、柚季の瞳は冷酷だった
「おまえ…なんで戻ってきてんだよ…?」
恐怖すら感じる声色で、柚季は莉王に尋ねた
「ふみゅ…おてて洗ってなかったから…」
莉王は怯えながら答えた
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