人魚姫と向日葵
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彼は何も言わず、優しく頭を撫でてくれた。 泣くのを我慢していたのも忘れ、自然と涙していた。 それから本を借りたり、宿題をすると言う口実のもと、彼に逢いに行くのを楽しみにしていた。 これがまだ、恋か判らないけど彼と逢う度に自然と笑顔が零れるようになったのだった。 水泳部の関係者とは、あの夏以来、疎遠になっていた。
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