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でも、女の子は俺と同じくらいの年齢とは思えないくらい、かわいかった。
俺はその女の子に見とれてしまい、近くのその時の俺に合うような石に座って見ていた。
女の子はその後も、一生懸命に木を登っていた。
そして、もうすぐ頂上に登り切ろうとしたその時だった。
女の子のつかんだ木の枝がポキッとおれ、それでバランスを崩し、女の子が落ちてしまっている。
俺はすぐさま立ち上がり、彼女の落ちるであろうところまで全力疾走し、彼女を受け止めた。これは奇跡に近かった。
受け止めたとき、体制が『お姫様抱っこ』の状態だったので、少女がそれに気づくと、顔を真っ赤にしていた。
「大丈夫?」俺が少女にやさしく言う
「うん…ありがと…」少女は小さい声で返事をし、小さくうなづく。
「立てるか?」
「…なんとか…大丈夫…」
俺は少女が立てれるような状態を作った。少女が地面に足を付けたとき
「イタッ…!」
彼女は右足をおさえながら小さく言った。
彼女の足を見てみたら、右足にケガを負っていた。幸いにも軽いケガだった。
俺は無言で少女を再びお姫様抱っこすると、彼女はあわてた。
「道案内を頼む。俺が運ぶから、部屋を教えてくれないか?」とやさしく言ってあげた。
少女は小さくうなずくと、俺は彼女の指示通りに足を動かした。
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