あとがきのようなもの

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在の頃、 恋をするたび、 愛しい人を屍にして 狂おしく 愛撫する梦を、 窓から偲びこんでは 私の蕾に悪さをする 醜く巨大な 蝸牛(カタツムリ)に 毎夜、 飽くことなく 見せつけた 流れる雲が 紺を灰を朱を纏うたび 脈うつ触覚(ツノ)は 渦巻いて 眉間の宇宙(ヤミ)に 散って逝く 嗚呼、今日も 疎ましい朝がくる .
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