~第2章~

8/9
前へ
/64ページ
次へ
彼が私の前に来て、大きな口を開けて私の頭を喰らおうとした瞬間だった… 力なく崩れ落ち、私はただ茫然と目の前に横たわる王者の姿を見つめていた… 涙が溢れてきた。 勝利した喜び。 いや、それ以上に恐怖から解放された安堵感だ。 不思議なものを見た気がした。 最後に死を覚悟した瞬間、リオレウスが少しだけ、笑った気がした。 私を戦士として、狩人として認めてくれたのだろうか。 それは分からない。 でも、この戦いを私は忘れることはないだろう… そう…リオレウスの魂と共に……
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加