~第1章~

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「私はメリーと申します。 突然、このようなことになってしまい大変失礼いたしました。 私の村はここより東にある -ニッシュ-。 ご存知でしょうか?」 どうやら村長は知っているようだ。 ニッシュという言葉に「ほう」と相づちをうつ。 「あれは昼過ぎのことでした、みんなは普段通りに仕事を始めました。 少しして、1人の村人がおかしなことに気付きました。 午前中に収穫し、畑に積んでおいた作物が少なくなっていることに。 始めはサルや猪とかと思って、あまり気にしなかったのですが…突然、村人の前に1匹のランポスが飛び出してきたのです。 どうか…どうか、お願いします。 私の村を救ってください…」 そう言うと、そのまま気を失ってしまった。 村長は相当悩んでいたが、 「あのご婦人の村はこの村からそう遠くはない。 ランポスたちが我々の村に来るのも時間の問題じゃろうて、行くしかあるまい。 ザロイよ、この依頼を頼んだぞ。」 と私に討伐の依頼を任せてくれた。 一般的にハンターは食料の獲り方、アイテム知識、地形の調査を十分学習して、ランポスなどの討伐へと依頼をこなしていくものなのだが… いきなりランポスの討伐というのはあまり前例がない。 奴らの動きは俊敏で群れで狩りをすることが多く。 肉食動物の中では比較的弱いモンスターに分類される。 しかし、戦う術を持たない人間などひとたまりもない。
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