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うおぃ!本当に何やってんだよ俺!
こんな所でお願い神様~ポーズなんてしてたら明らかに変な人じゃないか!
うぅ…周りの視線が痛い…
「いや、なんでもにゃッ…なんでもない」
(あ、雄太が噛んだ。)
素早く立ち上がって何事もなかったかのように歩きだす俺だが隆斗にはバレバレである。
めっちゃ恥ずかしいわい…
いよいよ合格発表の掲示板が見えてきた…
掲示板の周りには歓喜の声をあげる者…
明らかにテンションが低く、うつむいている者…
俺はどっちの人間になるのかね?
さて…本当に隆斗だけ受かって俺が落ちるなんて最悪なパターンだけは避けたいとこだ…
お互い気まずくなっちまうし。
「雄太、ついにきたな」
いかにも自信ありげな口調で俺に語りかける隆斗。
「そうだな…隆斗は受験番号いくつだっけか?」
「え~っとね…334番!」
「そうか、俺は325番だ…」
俺がそう言うと不思議そうな顔をする隆斗。
「あれ?」
「ん?どうかしたか?」
「いや、別に~てかさっきから雄太テンション低いよ?大丈夫?」
なぁ…隆斗よ…どこの世界に今から高校入試の合格発表だというのにテンションの高い奴がいるんだ?
「大丈夫って言ったら嘘になるな、さぁ…早く楽になろうぜ」
「ある意味危険なセリフ吐くなよ~」
「フフフ…」
不気味な笑みを浮かべる俺。
「なんか怖いよ雄太…」
隆斗に気味悪がられてるな…
フフフ…不安と緊張でどうにかなっちまってるぜ…
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